初夢とは何日に見る夢のことを言うのだろう。大晦日から元旦にかけて、元旦の夜、あるいは2日の夜と諸説あるようだが、とりあえず2019年の元旦の夜にワタクシが見た夢は、みんな(たぶん今までの学生時代の仲間たち)と北海道あたりに遊びに行く予定の日に、なんと、自分だけ好きなふたりの女の子と別の場所(たぶん暖かい常夏の島)に出かけているという夢だった。つまりワタクシは元旦早々大切な友人たちを出し抜いて自分ひとりだけ好い目を見ているのである。これはなんとも寝覚めの悪い夢であった。
みなさん、ゴメンナサイ。実際はこんなことありませんから! と声を大にして言いかけたところで、ふと自信がなくなった。ほんとうにそうだろうか。けっきょく我々は大なり小なり他人を出し抜いて生きているのではないだろうか。ワタクシだって、この競争社会、特に自分が十代二十代の頃は今よりもずっと弱肉強食の時代だったから、人よりもいいポジションを取るためにその都度その都度友人たちの先を越そうと計算高く振る舞ってきたのではなかったか。
そうだ。きれいごとを言うのはよそう。所詮、社会生活とは限られた牌の取り合いなのである。でも、今年もうすぐ58歳にもなる身としては、そろそろ今までとはまったく違う別の生き方を標榜してもいいのではないか。その一方で、下流老人にならないためにも、これからは今まで以上に熾烈なせめぎ合いが必要になってくるのではないか。……あれこれ考え始めるとまた自信がなくなってくる。でも、せめて。これからの人生においては、恩ある人を裏切ることだけは決してすまい(自分の最低限の自由と誇りが維持できなくなったときはその限りではないが)と、心に誓った今年の初夢であった。
ところで、どうしてワタクシは、常夏の島に好きな女の子をひとりではなく、ふたりも連れて行ったのでしょうねw 夢の中とはいえ、おのれの業の深さを感じます。。
Summilux 50mm f1.4 ASPH. + M10-P