フリーランスになって良かったと思うことのひとつに、自分の裁量で休みの日を決めてしまえることがある。(もちろん相手あっての仕事なので、実際のところはなかなかそんなにうまくはいかないのだけれど)ゆえに、プライベートな旅行に行くのは決まって平日を選ぶ。混んでないし、ホテルの宿泊料も安いし。で、そうしたことに慣れてしまったせいか、今回久しぶりに土日に出張が入って、ネットでホテルの予約をした際、宿泊料の格差に驚いた。ヘタすると平日の倍近くする。不条理である。サービス内容が変わるわけでもないのに。…ブツブツ。
そんなことを、出張先から電話で仲のいい友人に話していたら、友曰く「経済とは、需要と供給のバランスの上に成り立っているものであるからして」とのこと。相変わらず彼の解答はいつも的を得ている。その通り。でも、いくらなんでも格差があり過ぎではないか?友重ねて曰く「休日前のその価格こそがホテル側が望んでいる正規料金なのである。そちらがスタンダード。でも、平日は需要が少ない。正規料金では空き部屋が続出する。ならば半額に下げてでも満室にした方がいい。それが経済の原理」とのこと。…なるほど、なるほど。こちらが正規の値段ということか。…納得である。でも、このホテルの名物の朝のサンドイッチの中身もサーブしてくれる女の子の笑顔もまったく同じなんだけどなあ、平日も休日前も。などと、まだまだしつこく思っている自分がいる。
おそらくは、需要と供給のバランスだけですべてを判断してしまう今の世の中の経済システムを、ワタクシは少しばかり疑っているのかもしれない。もっと他のやり方だってあるはずだ。それが証拠に、最近では、リトップシーズンとオフシーズンの料金設定を同じにするリゾートホテルがいくつか出てきている。コンテンツ力に自信があるならば、そうした運営をするホテルこそがホンモノだと思うのだけれど。…ブツブツ。