naotoiwa's essays and photos

カテゴリ: autumn



 大学で20歳前後の若い人たちとコミュニケーションを重ねていると、五年スパンくらいでファッションの流行が大きく変わっていくのを目の当たりにすることができる。ここ数年は野球帽のキャップ女子である。長い髪に目深にキャップを被り、太めのジャージパンツを履いて、シャツやパーカーもオーバーサイズ。猛暑の夏の紫外線・日焼け対策にはもってこいだし、小顔効果もある。ストリート感がカッコいい。でも、みんなが揃いも揃って同じ格好しなくてもいいのでは? あ、でも、それが流行、か、などとアレコレ思ってしまうのであるが。

 さあて、そろそろ九月も終わり、秋本番である。そして、秋といえば、アーガイル柄なのである。

 アーガイル。スコットランド発祥の幾何学的な菱形文様で、別に秋に特化したデザインではないのだけれど、あの頃、女の子たちは秋になると、アーガイル柄のベストやカーディガンを好んで着ていた。とても丁寧に色を選んで(例えばバーガンディ色とか)、とても丁寧に手洗いをし(毛糸洗いのモノゲンユニ、とか?)とても丁寧に自分の体型にきれいにフィットさせて(オーバーサイズ過ぎず、かといってタイト過ぎず)いた。そんな女の子と一緒にお茶を飲んだり、紅葉が始まった公園を一緒に歩いたり、あるいはジャズ喫茶でビル・エヴァンスのピアノに耳を傾けて思案に暮れたり……。

 つい先日も台風による線状降水帯で各地に大きな被害が出てしまった。鎌倉の若宮大路が水浸しだなんて。静かに紅葉した落ち葉を踏みしめられたあの頃の秋は、もう戻ってこないかもしれないと思うと、なんとも切なくなってしまう今日この頃である。



BILL EVANS TRIO「PORTRAIT IN JAZZ」より

leaves2

akane

Elmarit 24mm f2.8 ASPH. of X2


 紅葉と茜雲。


autumn leaves

Elmar 3.5cm f3.5 (Chrome) + Ⅲa + XP2 400


 Imagine colors of autumn leaves.




山車

Elmar 3.5cm f3.5 (nickel) + M10-M


 山車。


autumn

AF-S Nikkkor 35mm f1.8 G + Df


 ピクチャレスク


もみじ

Summilux 50mm f1.4 2nd + M9-P


 もみじ。


autumn leaf

Xenon 40mm f1.9 (Robot mount) + α6000


 autumn leaf


halloween

Summilux 35mm f1.4 2nd + M9-P


 Happy Halloween.


susuki

W- Nikkor 35mm f2.5 (S mount) + M10-P


 薄。




 ここ三日間で季節が一変した。北風が吹き冷たい雨が降る。東京でも最高気温が15度までしか上がらず、秋を通り越していきなりの冬である。先週までは真夏日に近い日もあったというのに。明らかに異常気象。地球温暖化の影響は顕著に顕れている。

 でも、憂鬱にばかりなっていても仕方がない。なんとかこの天候を楽しむ方法はないものかと思案していたら、今日になって気温がまた25度に戻った。昨日の寒さから一転、暖かな南風が吹いている。まるで小春日和のよう。なるほど、こんなふうに日替わりでめまぐるしく季節が行ったり来たりするのも悪くないかも。秋なのに春も楽しめる。金木犀が香りコオロギの鳴き声のする春なんてないけれど、街に漂っている温気は春そのものである。

 ちょっと嬉しくなる。こんな日は、馴染みの友人がかならずひとりは来ているはずの、ちょっと古風な洋食レストランに行きたくなる。ハンバーグの中身はジューシーで表面はカリッと焼けていて、デミグラスソースと添えられたポテトサラダはほんのり甘く、少し硬めでもっちりと炊き上がったライスが真っ白なプレートに適量盛られている。食べ終わったら珈琲を飲みながら、カウンター席の隣同士に並んだ馴染みの友人と、最近読んだ小説やずいぶん昔に見た映画やお芝居のことを、お互い低くて静かな声で言葉少なめに語るのだ。

 そんなレストランが必ずこの街のどこかにもきっと佇んでいるような気がして、僕は街中の路地という路地をゆっくりと探索し続ける。

古風な

Nokton 35mm f1.4 Ⅱ SC + M10-P

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