大学で20歳前後の若い人たちとコミュニケーションを重ねていると、五年スパンくらいでファッションの流行が大きく変わっていくのを目の当たりにすることができる。ここ数年は野球帽のキャップ女子である。長い髪に目深にキャップを被り、太めのジャージパンツを履いて、シャツやパーカーもオーバーサイズ。猛暑の夏の紫外線・日焼け対策にはもってこいだし、小顔効果もある。ストリート感がカッコいい。でも、みんなが揃いも揃って同じ格好しなくてもいいのでは? あ、でも、それが流行、か、などとアレコレ思ってしまうのであるが。
さあて、そろそろ九月も終わり、秋本番である。そして、秋といえば、アーガイル柄なのである。
アーガイル。スコットランド発祥の幾何学的な菱形文様で、別に秋に特化したデザインではないのだけれど、あの頃、女の子たちは秋になると、アーガイル柄のベストやカーディガンを好んで着ていた。とても丁寧に色を選んで(例えばバーガンディ色とか)、とても丁寧に手洗いをし(毛糸洗いのモノゲンユニ、とか?)とても丁寧に自分の体型にきれいにフィットさせて(オーバーサイズ過ぎず、かといってタイト過ぎず)いた。そんな女の子と一緒にお茶を飲んだり、紅葉が始まった公園を一緒に歩いたり、あるいはジャズ喫茶でビル・エヴァンスのピアノに耳を傾けて思案に暮れたり……。
つい先日も台風による線状降水帯で各地に大きな被害が出てしまった。鎌倉の若宮大路が水浸しだなんて。静かに紅葉した落ち葉を踏みしめられたあの頃の秋は、もう戻ってこないかもしれないと思うと、なんとも切なくなってしまう今日この頃である。
BILL EVANS TRIO「PORTRAIT IN JAZZ」より










