naotoiwa's essays and photos

カテゴリ: green

leaf

Summilux 50mm f1.4 ASPH. + MM


 leaf.


新緑

Kinoplasmat 25mm f1.5 + E-PM1


 新緑。




 出張でよく訪れる福岡。博多といえば、天神、中洲川端、百道など、活気に溢れた明るいウォーターフロントの街というイメージが強いが、その実この街は、京都や金沢に勝るとも劣らない端正な神社仏閣の街でもある。櫛田神社はあまりにも有名だが、神社ならば住吉神社、筥崎宮など他にも魅力的な名跡がたくさん揃っている。寺院も、福岡大仏のある東長寺、うどん発祥の地とされる承天寺、あるいは妙楽寺、円覚寺、博多湾に打ち上げられた人魚を祭っているというその名も龍宮寺等々、立派な伽藍の寺社が祇園界隈に続いている。中でもここ聖福寺は、栄西が鎌倉時代に開いた日本最初の臨済宗のお寺。日本茶の最初の栽培の地としても有名なここの境内はことのほか美しい。博多壁に囲まれ、仏殿の前にはりっぱな回向柱が建っていて紐が仏殿の奥の仏さまに繋がっている。

回向柱

 時刻は午後の六時。五月になって日も長くなり、空にはまだ十分に光が残っている。境内に他に人は誰も居ない。野良猫たちだけが我が物顔に歩いている。

聖福寺

 あたりに馥郁たる香りが漂っている。それは新緑の植物たちの精気の匂いであり、そこに沈丁花やジャスミンの甘い香りが混ざり合う。雨上がりの湿気がそれを助長する。

瓦

 雨安居(うあんご)という仏教用語を思い出した。あと一週間ぐらいすると禅僧たちが寺に籠もる夏の修行の時期が始まる。日本の梅雨時は蒸し暑くて不快だが、植物や動物たちにとっては滋養の雨に恵まれた生命を謳歌する季節。その始まりの匂いを、ここ聖福寺の境内で胸いっぱいに吸い込んだ気がした。

all photos taken by GR18.3mm f2.8 of GRⅡ

green

EF 135mm f2.8 softfocus + α7s


 fresh green leaves.


toscana

Summicron 35mm f2.8 L + M6 + Acros100


 Toscana?


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