naotoiwa's essays and photos

カテゴリ: spring

sakura

Summilux 35mm f1.4 2nd + M10-P


 春の光に透かれて。





 3月13日から、マスクの着用は屋内外問わず個人の判断に委ねられるとのことだが、とんでもない、今まで以上にマスクはかかせないのである。理由はもちろん花粉。今年は花粉の飛んでいる量が尋常ではない。マスクなしで屋外に出るなんて。マスクしてても、ううう、くしゃみが止まらない。目から涙がとまらない。こすっちゃダメとわかっちゃいるけど、ゴシゴシゴシ。あっという間に兎の眼である。

 先日、地方の町を車で走っていた際、目的地までショートカットしようと県道に入ったのが運の尽き。いつの間にか周りはすべて杉の木だらけ。道はすれ違うのも難しいほど狭くなって引き返すにも引き返せない。窓を閉め切り、エアコンの外気も完全遮断して約三十分。生きた心地がしなかった。

 もうすぐ待ち遠しい春本番。でも、この花粉ばかりはどうにも。。当分マスクは外せないが、ミモザの木は大丈夫。

ミモザ

Elmar 5cm f3.5 (pre war) + M10-P


山焼き

GR 21mm f3.5 L + M10-P + Silver Efex Pro


 春を迎える前に。


春近し

Elmar 5cm f3.5 (close focus, Görz) of Leica A early + Fuji Superia 400


 春近し。





早咲き

CZ Sonnar 5cm f2 (contax C mount after war) + M8


 野焼きした山と、早咲きの桜と。




 今日は3月3日、雛祭り。桃の節句である。旧暦の3月3日頃、あと一ヶ月もすれば、桜も桃も満開になるだろう。春爛漫の季節である。
 さて、桃の花といえば、太宰治。中原中也に「ええ? 何だいおめえの好きな花は」と聞かれて、太宰が「モ、モ、ノ、ハ、ナ」と答えたという有名なエピソードが檀一雄の『小説 太宰治』の中に描かれている。
檀一雄 『小説 太宰治』『檀一雄全集 第7巻』(沖積舎、1992年)p.25を参照

 同じ無頼派でも坂口安吾は桜に惹かれて傑作『桜の森の満開の下』を書いた。桜か桃か、あるいは海棠か。春の花の好みは尽きない。

 そして今日は亡母の誕生日でもある。女子力満載(?)だった母に相応しい誕生日だったのかも。

山桜

Planar 35mm f3.5 (contax C mount) + Contax Ⅱa + Lomo100


 市中の山桜。




 朝靄の中、紅白の梅林が見えている。鮮やかな紅白のコントラスト。午後からは20度近くまで気温が上がるという。でも今はまだ朝の6時。空気のソコがシンとしている。

梅林

 朝霧の中、かなたの山の稜線はまるで見えない。砂利道に一本の道筋だけが続いている。

砂利

 梅林に近づいてゆく。梅林のトンネルに入ってゆく。離れて見たときはあんなにコントラストがはっきりしていたのに、今こうして見上げると、早朝の薄青の空を背景にして、二色はあいまいに混ざり合い、朝霧の中に溶けてゆく。そして時折、梅の花の香りがシンとする。

all photos taken by Kinoplasmat 2.5cm f1.5 + E-PM1

bamboo shoot

Kinoplasmat 25mm f1.5 + E-PM1


 bamboo shoot.




sakura color

Summicron 50mm f2 4th + M9-P


 sakura color.


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