相応の歳をとったせいであろうが、最近、墓のことを真剣に考えることが多くなった。親の墓は今後どうしたらいいのか、自分の子供の代まで永代供養を望むのはいかがなものか。同世代の友人の中には、既に終活を終えて自身の墓を生前に建立した人もいる。
まあ、それはさておき。そもそも自分は自分の墓を建立したいのか。新たにつくるのならどんな墓がいいのか。定番の縦型三段は抹香臭くてちょっと苦手。墓碑に戒名が彫るのもノーサンキュー。
今までいろんなお寺の墓や外人墓地を見てきたが、その中で一番素敵だなあと思ったのは、多磨霊園にある堀辰雄と夫人のお墓である。形はシンプルなプレート型。そこに前と生没年のみが記されている。御影石の墓石も明るい色で、供えられた白い花とマッチして清楚。堀辰雄らしいお墓だなあとつくづく思う。
