東京も桜の開花宣言。近所の枝垂れ桜も薄紅色の枝を優雅に揺らしている。ここ一週間で染井吉野も一気に咲き誇ることだろう。SAKURA、SAKURA。

しだれ桜

 国立新美術館でやっているダミアン・ハーストの「CHERRY BLOSSOMS」展を見に行った。大好きな現代作家である。2017年にヴェネチアで見た「難破船アンビリーバブル号の宝物」展は忘れられない。展覧会自体が大がかりなフェイクであるようなその企みに圧倒された。そのダミアン・ハーストがさまざまな「桜」を描いたペインティングだけの展覧会を開催しているという。以前のスポットペインティングシリーズの延長かなと思いきや、近くで見ればペンキのしたたるポロックのアクションペインティングのようである。でも、離れて眺めると、クリムトの初期の頃の具象画のような優しくて可憐な絵画性があって、可憐なお花見を楽しめた。SAKURA、SAKURA。

ハースト

all photos taken by Summilux 35mm f1.4 2nd + M8