なんだか最近、お洒落なフルーツサンドの店がブームですね。フルーツ大福の店なんかもある。恵比寿にあるこの店も連日長蛇の列である。平日の開店直後、まだそんなに並んでいない時間帯を見計らって試しに買ってみることにした。ミニマルで洒落た店の内装に色とりどりのフルーツの色が映える。
まずは入口で、感染予防対策もあってか「当店は完全キャッシュレスです(現金は使えません!)」と告げられる。その後、店員の方がお客さんひとりひとりに商品の説明をしてくれる。「今日はパイナップルがお薦めですよ!」とか「イチゴは各種あって、あまおうは、云々、とちおとめは、云々、エトセトラエトセトラ」とまるでコンシェルジュみたいに。各々の値段は商品近くには表示されておらず、全部選んで会計時でないと正確な金額はわからない。今回はあまおうとみかんとお薦めのパイナップルにしてみたが、どれもたっぷりのフルーツと上品な甘さの生クリームの組み合わせが絶品で、なるほど、これは少々値段が高くても人気が出るかもね、と思った。

まあ、自分のような世代の人間は、生フルーツサンドといえば、伊豆は河津湯ヶ野にある「塩田屋本家」のもので十分おいしく懐かしいのだけれど。(すぐ近くには「伊豆の踊子」の舞台で有名なあの福田屋がある)
さて、お恥ずかしながら若い頃(二十代の半ばごろ)に妙な潔癖主義から、一時、ベジタリアンならぬフルータリアンに憧れたことがある。で、何週間か実践して見事に挫折した経験がある。そんなことを思い出させる近頃のフルーツサンドブームである。
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