うどん好き、である。炭水化物全般が好きなのかもしれぬ。炭水化物の取り過ぎは健康に良くない。せめて分量は調節しよう。常々そう思っている。もうトシですから。

 田無市に住んでいる知人から、国分寺に居るなら「小平うどん」に行くべし、と薦められた。行ってみた。びっくりした。こ、これは。……この太さはなんだ? この色はなんだ?

小平うどん

 これは、むしろ「すいとん」に近いのではないか。水団。昭和30〜40年代に母親が何度か作ってくれたことがある。といっても、小麦粉こねてちぎって煮汁に入れるだけなんだけど。でも、歯ごたえがあって腹持ちがして、少年時代の好物だった。小平うどんはこれに近い食感だ。で、味がある。田舎蕎麦を食べたときのような滋味がある。これを肉汁に付けて食べるのがスタンダードなんだそうな。

 なんのスタンダード? と国分寺在住の人に尋ねると、武蔵野うどんのスタンダートとのこと。武蔵野うどんはコシの強い手打ちうどん。江戸時代までは農村の晴れの日の食事。肉汁で食べるようになったのは明治以降、とウィキペディアには書いてある。

 武蔵野うどんが好きなら、国分寺北口の「甚五郎」にも行くべし、といっしょに小平うどんを食べていたおふたりに囁かれた。

 純真なワタクシはさっそく行ってみた。こちらのお店のものは麺はもう少し細めで色もそんなに茶色っぽくない。ところが、田舎蕎麦との合盛もできますよ〜という店員さんの悪魔の囁き。素直に合盛を注文してみた。当然分量はハーフ&ハーフかと思いきや、なんとそれぞれ一人前ずつ。つまり二人前の大盛であった。こ、これは無理だ。胃拡張になる。でも、おいしいので残すのは忍びない。どうしよう。……純真なワタクシは、あああ、けっきょく全部食べてしまった。胃の中が炭水化物だらけ。意識が朦朧とし始めた。午後の授業に差し支えそうである。

 武蔵野うどん&蕎麦、恐るべし。