嘔吐って書くと、なにやら哲学的な響きを醸し出すのであるが、本日、朝起きたら急に気持ちが悪くなってトイレに駆け込むやいなや、名実共にゲーゲーと嘔吐してしまったのである。何十年ぶりだろう。苦しくて涙が出る。で、下痢。(汚くてスミマセン)すわ、ノロウィルスかも、と近くの内科に行った。

 「ここ二三日でなにか心当たりあります?生牡蠣とか」「…いいえ」「ふうむ、ちょっと横になってください。触診しますから」「はい」「うーん、そんなに腹部が硬くなってもいないし、押しても痛くないみたいだし」「お臍の下が張ってます」「熱もそんなにないしね」「…」「おそらくノロではないと思います」「よかったです」「でも、細菌性の胃腸炎に違いはありませんね」「…はい」「総合感冒薬と整腸剤と胃の粘膜保護剤と吐き気止めを出しておきます。今日はなにも食べない方がいいでしょう」「…はい」「それで、明日からは体から出ている状態と同じものを食べるようにしてください。水下痢の場合は水だけ、軟便になったらお豆腐とか。便が硬くなるまで固形物は食べてはいけませんよ」

 なるほど、妙に納得。でも、便を見て食べ物を決めるというのはいかがなものなのでしょう、サルトルさん。

 という訳で本日、仕事をキャンセルしてしまった皆さま、本当にごめんなさい。トイレの近くから離れられないでいるのです。