naotoiwa's essays and photos

2023年10月

アトムレンズ

Nikkor-N・C Auto 35mm f1.4 + Df


 70年代の古いニッコール。トリウムレンズ。黄色の世界。







 古めかしいビルの最上階にその店はある。入口を入ってすぐのところに大きなスピーカーが置かれている。これだけ見るといかにも昔のジャズ喫茶風なのだが、店主はどうやら、大仰なビックバンドや汗が飛び散るような熱の籠もったサックスが好きではないらしく、いつ来ても、囁くようなピアノソロかインプロヴァイズドなアカペラのヴォイスが流れている。

 その日かかっていたのは Sidsel Endrosenの「NightSong」。

 年を取ると毎晩の睡眠時間のことばかり気にかかる。夜中に目が覚めても、すぐにまた眠りに付こうと躍起になる。若い頃のように、柔らかい人工的な明かりに照らされる夜を楽しむことを忘れてしまう。「NightSong」を今一度。壁にはマーク・ロスコの複製画が架かっている。

詩人の住む

Summilux 35mm f1.4 2nd + M10-P


 札幌は秋風の国なり、木立の市なり。おほらかに静かにして人の香よりは樹の香こそ勝りたれ。大いなる田舎町なり、しめやかなる恋の多くありさうなる郷なり、詩人の住むべき都会なり。

石川啄木「秋風記」より


drops

Nikkor-H.C Auto 50mm f2 + Nikon F + Kodak200


 水滴。


コスモス

Nikkor-H.C Auto 50mm f2 + Nikon F + Kodak200


 久しぶりのニコンF。


tears

Sonnar 50mm f1.5 (Zeiss-Opton) + M10-P


 tears


彼岸花群生jpg

Summar (nickel) 5cm f2 + DⅢ + Fuji 100


 彼岸花群生。


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