来年はいよいよオリンピックイヤー。ここ数年、話題は2020年で持ちきりだったし、それに伴い、1964年の第18回東京オリンピックを懐古するテレビや雑誌の特集が組まれることも多かった。
1964年。自分はまだ3歳だったのでなにも記憶はないのだが、1964年と聞けば、戦後の高度成長を達成していく輝かしいニッポンというイメージで、そこに、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」で描かれていたような昭和ノスタルジーがブレンドされる感じ。でも、実際のところはどうだったのか?
先週、NHKでこんな特番をやっていた。「東京ブラックホール 破壊と創造の1964年」
なんとなくは知っていたけれど、女子バレーボールの北朝鮮選手団帰国の件、そして会期中の中国の核実験等、華やかな東京オリンピックの裏側で同時進行していたさまざまな出来事をこの番組は鋭く抉り出していて、いろいろ考えさせられることが多かった。久しぶりにマキャヴェリズム、という言葉を思い出した。
この番組を見逃した人はオンデマンドでもなんでもちゃんと見た方が良いと思う。ドキュメント+ドラマとしてもなかなか洒落た演出だったし。