naotoiwa's essays and photos

pink cloak

Summilux 35mm f1.4 2nd + M9-P


 pink cloak.


3prayers

CZ Jena Sonnar 5cm f1.5 T (during wartime) + M9-P


 3 prayers.


moon

Summilux 35mm f1.4 2nd + M9-P


 叢雲に月。


桜みくじ

Summilux 50mm f1.4 ASPH. + M9-P


 sakura mikuji.




 また誕生日を迎えてしまった。20代の頃、自分が40歳になって21世紀を迎えるなんて到底信じられないことだった。それがいつの間にか、そこからまた十余年も経過してしまったのである。
 退社して一年、さすがにサラリーマン時代とは異なる苦労もあったのだろうか、ほうれい線の刻みが少し深くなった気がする。目の下のたるみもなんだか増えたような気がする。

 これからの人生、まだまだいろんなことがありそうな気がする。ゴールデンパラシュートが3回ぐらい開くかもしれないし、目も当てられぬ下流老人になっている可能性もある。5年後、10年後、やりたいこととやらねばならないことのバランスがうまく取れているのかは今ひとつ自信がないけれど。
 でも、ひとつだけ確かなこと。それは、この先、どんなことがあっても、何事からも自由である自分でいたいということ。敬愛する永井荷風さんのように。

 時雨ふる夕、古下駄のゆるみし鼻緒切れはせぬかと気遣ひながら崖道づたひ谷町の横町に行き葱醤油など買うて帰る折など、何とも言へぬ思のすることあり。哀愁の美感に酔ふことあり。かくのごとき心の自由空想の自由のみはいかに暴悪なる政府の権力とてもこれを束縛すること能はず。人の命のあるかぎり自由は滅びざるなり。

 こういう老人になるのが理想。で、荷風さん、最後はどうなるんだっけ?79歳で孤独死?…ウウム、これはさすがにカンベン願うとして。。

 そうならぬよう、明日からまた精進して参ります。みなさま、引き続きお引き立ての程を。今週、満開を迎える桜も多いことでしょう。大切なひとと大切な自分と、素敵な春の一日をお楽しみください。そうしてココロの中でこっそりと大声で叫びましょう。「人の命のあるかぎり自由は滅びざるなり!」と。ついでに小声でつぶやきましょう。「ほうれい線は豊齢線なり!」と。(?)

cherry

Summilux 50mm f1.4 ASPH. + M9-P





 東京でも桜の開花が宣言された朝である。近所のベーカリーに朝食を食べに行った。朝の8時からロードサイドに車がいっぱい停まっている。我々は犬同伴なので店内には入れないが、これだけ暖かければ屋外のベンチでなんら問題はない。膝掛けもいらぬ。

 こ、これは!ウワサ通りバツグンにおいしい朝食だった。フレンチトースト絶品。甘過ぎず、卵はふわふわとろとろ。ベネディクトも。そして珈琲はビター。洒落た装いの男女が次々と車で乗り付けてくる。気分はニューヨーク。

NY

Lumix 25mm f1.7 ASPH. + GX7

 でも、なんだか複雑な気分にもなってくる。数年前まではニューヨークのソーホーにでも行かないことには決してありつけなかったこんな味が、いとも簡単に東京の自宅近くで気軽に味わえるとは。「憧れ」がどんどんコモディティ化していく。

 犬は、そんな私の感傷にはお構いなく、先程からダイレクトにおいしさに反応している。「こ、この卵は絶品ですねえ、ダンナ!」ってなものである。「ついでにそのベーコンも一切れくださいな…」

french toast

pig

P.Angenieux 25mm f 0.95 + E-P5


 welcome.


after rain

Lumix 42.5mm f1.7 ASPH. + GM1


 after rain.




 運転免許の更新の案内葉書が届いた。鮫洲まで行かねばならぬ。ここのところ毎回、駐車違反だの進路変更違反だの一時停止違反だの、違反続きのため3年ごとの更新である。

免許更新

 で、写真である。試験場で問答無用に撮影されるのはまっぴら御免である。あれ、ものすごく殺伐とした気分にさせられる。順番に並ばされ番号を振られるみたいに処理されて、おまけにとんでもなくヘンに写る。素人さんがアオリ気味に機械的に撮るからだろう。そんな写真を数年間自分の身分証明書として使わなくてはならないなんて憂鬱の極みである。
 だから、三年前の前回は自撮りしてインクジェットでプリントアウトしたものを持っていった。ところが係の人に、若干影が写ってるだの少し目が笑っているだのとイチャモンを付けられ、結局またあの強制写真撮影所に回されるハメになってしまったという苦い思い出がある。
 ということで、今回は満を持して街の写真屋さんでキチンと撮影してもらうことにした。自分でも写真をやるものだから、他人に撮影して貰うとなるといろいろとツッコミを入れたくなってしまうのだけれど。…こんな簡易なロール模造紙でちゃんとホリゾントになるの?フラッシュにちゃんとディフューザー付けてるの?それって、まさかズームレンズ?…でも、さすがに手慣れたもので、ササッと撮ってサササッと選ばせて、30分ぐらいでデータ付きで4枚セットに仕上げてくれた。

 出来上がって3cm×2.4cmに裁断された写真を見てみる。もちろん鮫洲の強制写真撮影所で撮るよりはマシであるが、でも、ううむ。…これはもう被写体の問題なのである。証明写真なんだからソフトフォーカスも修正もNG。被写体がリアルに写っているだけのことである。
 3年前よりまたほうれい線が深くなった?目の下のたるみも大きくなった?…寄る年波には勝てないとつくづく思う。フェイシャルマッサージにでも通うか?ヒアルロン酸注入するか?それともいっそのことそうした抗いは全部放棄して、サリンジャーのように若い頃の写真だけを残して後は全部処分してしまうのはどうか。で、高い塀に囲まれた家に隠遁し残りの人生は誰にも会わずに過ごす。…などとバカげたことまで考えてしまった。
 ちなみに、そうやってサリンジャーはけっきょく何歳まで生きたんだっけ?wikipedia で調べてみたらなんと2010年に91歳(!)で passed away。なんとも長い長い隠遁生活である。自分にはちょっと耐えられそうもない。…かと言って、フェイシャルマッサージ通いもヒアルロン酸注入も費用がずいぶんとかさみそうだし、とりあえず顔面筋肉体操(って、ただ大仰に顔の表情筋を動かしてみるだけのことですが)でも始めてみたいと思います、明日から。



 いやはや、現代は、世界中どこに居ようとネットに包囲される。「この期間だけはどーしても連絡がつきません!」という言い訳は残念ながらほとんど通用しない。「明日から海外出張でーす。個人用携帯は海外ではローミングオフにしてますので、申し訳ないですが」と言ったってダメである。特にアメリカ。街中至るところにwifiが飛んでいる。「メールは読めますよね?」「…あ、はい。でも、電話はムリなんですよぉ。SMSも届かないんです」と抵抗してもダメである。「じゃ、ラインの無料電話でやり取りしましょうか」となる。それほどの仲良しじゃないんだけどな、とココロの中で呟いていると、「facebook messengerでも電話できますし」と追い打ちがかかる。

 でも、さすがに「これから10時間は機上なので連絡がつきません!」なら通用するだろうと思いきや、ふふふ、今では飛行機の中も当たり前にwifiが飛んでいる。しかも15分間無料。

on air

 ううむ、でも、さすがにこの回線スピードでは、送っていただいた5MBのファイルはダウンロードできませんねー。確認不能です、とココロの中で呟きながら(最近、ココロの中で呟くことが多い。。)さ、映画でも見ようかとプログラムガイドを開くと…。あ、映画館で見逃した山田洋次監督の「母と暮らせば」がやっている。長崎、8月9日。吉永小百合と二宮和也。…では、みなさま、これから10時間ぐらいはどーしても連絡がつきませんので。。

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