naotoiwa's essays and photos



 誰でも自分のことが一番大切。でも、それだけの人生はつまらない。そこで、人は自分よりも好きな相手を見つけようとする。人はそれを恋と呼ぶ。だからそもそも恋に打算なんてものは、ない。愛にはあっても恋に打算はない。予定調和もなければ安寧もない。ただ相手のことが好きなだけ。

 最近の若い人にそんな話をしてみても、「はあっ?」って顔をされる。そういう大仰な感情はウザくて面倒だと言う。彼ら彼女らの人生の中心に、もはや「恋」は存在しないのだろうか。

 好きで好きでたまらぬ相手を探し求める。人はそれを恋と呼ぶ。その相手は、これからやってくる未来のどこかできっとあなたを待っている。そして、出会った瞬間、あなたはすぐに気付くのだ。その人の声、瞳の光、横顔のシルエットで。だって、あなたはその人のことをずっと前から、たぶんあなたが生まれる以前から知っていたはずだから。

another

Summilux 50mm f1.4 ASPH. + M10-P


 最近の若い人には、そんな運命論的な話はますますもってウザくて面倒なだけなんだろうけれど。







You will remember
When this is blown over
And everything's all by the way
When I grow older
I will be there at your side
To remind you how I still love you
I still love you

for christmas songs

Tessar 60mm f3.5 of Rolleiflex 4×4 original + ReraPan 400


 the door to Christmas.


santa

Tessar 60mm f3.5 of Rolleiflex 4×4 original + ReraPan 400


 Santa Claus.


orange

CZ Ultron 50mm f1.8 + Pentax SP + Reala400


 オレンジは嫌い。


banana

CZ Ultron 50mm f1.8 + Pentax SP + Reala400


 バナナは好き。

chiristmas

Summitar 50mm f2 + M8


 Merry Christmas.


tail

CZ Ultron 50mm f1.8 + Pentax SP + Acros100


 平べったい尻尾。




 昨日に続いて、ローライフレックスである。たぶん、すべてのカメラの中で僕はローライフレックスが一番好きなのかもしれない。ハッセルよりも、そしてライカよりも。

 なんだかやっぱりシャレているのである、ローライフレックス。シャッターの感触が柔らかい。大仰な音などいっさいしない。そして、基本はウェストレベルファインダーなので、相手の顔を直裁に見つめる無粋からも解放される。ゆえに、ポートレートに最適。

 1959年のボサノヴァの名曲、ディサフィナード。この歌の中でローライフレックスのことが語られているのは有名なお話。1959年だと、ここで歌われているローライフレックスは2.8Eか3.5Eあたりだろうか。

 Fotografei você na minha rolleiflex.

 今日はこの名曲を、ナラ・レオンの声で聞きたい気分である。冬と春を飛び越えて。……ボサノヴァの歌詞を味わうためだけにポルトガル語を勉強するのも悪くないかも。ちなみに、ローライフレックスのポルトガル語の発音は「ホーレイフレックス」。





 

 ここ何ヶ月もモノを買っていない。物欲がないのか、いや、そもそもお金がないのである。というか、あれやこれやで出費がかさんで、自分のモノを買うのにお金が回ってこないのである。働けど働けど、自分以外の用途ばかりにお金は消えていく。働けど働けど、税金ばかりが増えていく。トホホである。
 さて、十二月。世の中、ボーナスの支給時期である。景気がいいのかプチバブルなのか、街に出るとどこの店も繁盛している。便乗してちょっと浮かれた気分にならないことも、ない。

 で、買ってしまったのである。せめてなにかひとつぐらい自分へのご褒美を、ということで。自分よ、一年間おつかれさま。
 だって、ついに見つけてしまったのだから。戦前のベビーローライ。しかも最初期のモデル410。もちろん今までにも何度か見かけたことはある。新宿の路地裏の中古カメラ店で、あるいはウィーン郊外の老舗のカメラ店で。(あの時は店主にドイツ語でいろいろ説明をされたけどさっぱりわからなかった)でも、どれもこれも状態が悪くて買う気にはなれなかった。仕方あるまい。なにせ1931年製造のカメラなのだから。
 それが、ついに。……オリジナルの状態でこんなにきれいなものは後にも先にも見たことがない。作動もしっかりしてるし(スローガバナーもいい音を立ててきっちり一秒を刻んでいる)、レンズも、さすがに曇りはあるけれどスレ傷ひとつない。奇跡である。こんな機会は二度と訪れることはあるまい。取り置きを頼んで、すぐに近くのコンビニでお金を下ろした。

baby rollei

 拝啓 名取洋之助様。あなたが1930年代のドイツでお使いになっていたであろうベビーローライをついに手に入れました。なんて美しいデザインなんでしょう。Rolleiflexのクラシックな書体がとても優雅ですね。ホレボレいたします。

 さあてと。このカメラにベスト版のネガフィルムを詰め、冬の街に出かけることにいたしましょう。

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