naotoiwa's essays and photos

鯉のぼり2

Biogon 28mm f2.8(G mount)+ α7s


 五月の風。


鯉のぼり

Jupiter-8M 50mmf2 (Contax C mount) + M9-P


 五月晴れ。




 昔からの友人に「オマエ、若い頃からずっと耽美派のままだよね」とからかわれることが多い。ようはいい年をして相も変わらず社会性が足りないということなのだろう。おっしゃる通りかもしれぬ。でも、それって自分固有の特性なんだろうか。ひょっとしてそれは、80年代に青春の真っ只中にあった我々世代全体に共通する特性だったりするのではないだろうか。近頃、ふとそんな風に思う。
 あの頃、我々の最大の関心事は「社会」ではなく「個人」にあった。「個人」対「個人」、そして、その究極が「恋愛」だった。今から思えば、我々はかなりの時間とお金と戦略と情緒を「恋愛」に惜しげもなく注ぎ込んでいたのではないだろうか。誠心誠意、ロマンティックに身も心も捧げていたのだ。耽美的に。

 1981年に大橋純子が唄った「シルエット・ロマンス」(作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお)の歌詞の一節は「ああ あなたに 恋心盗まれて もっとロマンス 私に仕掛けてきて ああ あなたに 恋模様染められて もっとロマンス ときめきを止めないで」であり、1985年にC-C-Bが歌った「Romanticが止まらない」(作詞:松本隆、作曲:筒美京平)の歌詞の一節は「誰か Romantic 止めて Romantic 胸が 胸が 苦しくなる 走る 涙に 背中 押されて Hold me tight せつなさは 止まらない」である。
 あるいは、1984年にアン・ルイスが唄った「六本木心中」(作詞:湯川れい子)、1986年に中森明菜が唄った「DESIRE-情熱」(作詞:阿木燿子)、どちらも曲のタイトルや歌詞がきわめて刹那的かつ耽美的。そして、どちらの曲もリードギターがむせび泣く。

 時代はその後80年代の後半に入り、いわゆるバブル期を迎えるわけで、そうした社会動静の中で、どうして我々の嗜好がかくも耽美的、刹那的、アンニュイな方向に向かっていたのか。改めて80年代の文化論を研究してみたくなるのである。自分自身の青春の出自を見つめ直すことも兼ねて。

yellow

Oplar 5cm f2.8 + FOCA PF3☆ + Fuji100 +Color Efex Pro




ダビデ

Biogon 35mm f2.8 (Zeiss-Opton) + contax Ⅱa + Kodak200


 David.


蔦

Summilux 35mm f1.4 2nd + M4 + Lomo100


 緑の季節。


花祭り

J
Jupiter 35mm f2.8 L + GXR A12 + Color Efex Pro


 今日は4月8日。花祭り。


wisteria

Elmar 50mm f2.8 L + Ⅲg + Kodak200


 まだ四月の上旬なのに、藤の花が満開。


sakura

Biogon 21mm f4.5 (contax C mount)+ Contax Ⅱa + Lomo100 + Color Efex Pro


 sakura in the middle of the night.





山桜

Planar 35mm f3.5 (contax C mount) + Contax Ⅱa + Lomo100


 市中の山桜。




 先日、仕事で横浜方面に用事があったので、帰りに久しぶりに定番のコースを散歩してみた。桜木町駅からウォーターフロントへ出て、日本丸メモリアルパーク、みなとみらいの風景を眺めながら運河パークを渡って赤レンガ倉庫へ。そのまま山下公園に行って氷川丸を眺め、ホテルニューグランドから海を離れ中華街を経由して石川町駅へ。暖かくて桜も咲き始めていたし、潮風を感じながらの横浜は心地よい。

cherry

 この街にじっくりと腰を据えて住んだのは一年足らずだけど(山手のイタリア山公園の近くに住んでいた)、若い頃からずっと憧れの街だった。大学生になりたての頃、「プロハンター」という横浜の街を舞台にしたテレビドラマがあって(藤竜也さん、草刈正雄さん、柴田恭兵さん)、クリエイションのアイ高野さんが唄っていた主題歌の「ロンリー・ハート」を毎週聞いていた。今でもよく歌詞を覚えているが、恥ずかしながら最近になって自分が大きな勘違いをしていたことに気がついた。向田邦子さんの「眠る杯」(「巡る杯」の聞き間違い)「夜中の薔薇」(「野中の薔薇」の聞き間違い)の類いである。問題の箇所は「天使の空、星が泳ぎ、俺たち汚す悲しみも」のところである。このドラマ、横浜エリアが舞台だったので、この後半部分をずっと「俺たち横須賀馴染みも」だとばかり思っていたというお話。(ま、一度改めてみなさんも聞いてみて下さい)

 まあ、その勘違いはともかく。自分の中では横浜は常に異国情緒たっぷりのカッコいい街であり続けた(まさに「薄荷たばこふかしてBLUESY」)。あれから約40年、その間にこのウォーターフロントエリアもずいぶんと新しく整備されていったが、山下公園の氷川丸と「赤い靴はいてた女の子像」、そしてニューグランドの旧館は変わっていない。

赤い靴

all photos taken by Jupiter-12 35mmf2.8 + KIEV ⅣaM + Lomo100

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